ARCHITECTURE

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神勝寺のシンボリックとなる様、設計・建築された、藤森照信 建築の社務所です。
社務所では、受付をはじめ、グッズや、お土産の販売を行っております。

作品紹介

【 松堂(しょうどう)/ Shodo 】

初めて現地を訪れた時、赤松が目に入った。山陽道と瀬戸内海は日本でも有数の赤松地帯なのである。日本に樹は数あれど、禅のイメージと一番近いのはやはり松であろう。岩山の上に寒風に耐えて生える一本の松の古木。神勝寺を訪れた者が最初に出会う建物である寺務所のテーマは松がふさわしい。名も<松堂>こう決まると後は早い。岩山の松の古木をイメージして、手曲げ銅板で葺いた急傾斜の屋根の上に、近くの山から掘ってきた松を植える。近くの山から伐り出してきた松丸太の表面を削り、歩廊の柱として立てる。松は自然の樹ならではの緩やかな曲がりを持つが、それを生かして並べよう。キャラクターのはっきりした建築ではあるが、周囲の光景と溶け合う、そんな建物を作りたい。(藤森照信)

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作家略歴

藤森照信 建築家

建築家、建築史家、工学院大学特任教授、東京大学名誉教授、工学博士。1946年長野県生れ。東京大学建築学専攻博士課程修了、東京大学生産技術研究所教授・工学院大学建築学部教授歴任。建築作品に「赤瀬川原平氏邸(ニラ・ハウス)」(1997年日本芸術大賞)、「熊本県立農業大学校学生寮」(2001年日本建築学会作品賞)、オーストラリア・ライディング「Stork House」(Austrian Tourism Innovation Prize 2014)等多数。著書『路上観察学入門』『建築探偵の冒険東京篇』など東京建築探偵団・路上観察学会研究調査活動により1986年日本文化デザイン賞、著書『明治の東京計画』『日本の近代建築(上)(下)』など日本近代の建築・都市の研究により日本建築学会論文賞(1998年)、他建築史関係著書多数。